2016年4月23日土曜日

初めてのオンコール

今週、初めてオンコールを務めました。

J 大学の本院では2つの棟にそれぞれ手術室があり、それぞれにフロアマネージャーと呼ばれる責任者がおり、当直帯は手術の進行とともに両者が連絡を取りながら当直医を含めた夜間の体制を決めているようです。

ここでは麻酔科専門医の資格を持たない当直医が1人だけで麻酔を行なうことは許されないとのことで、その日は私は当直医とともに夜間に緊急手術を担当することになりました。

私が初めて当直を務めたのはもう 20 年以上前ですが、当時は研修医としてのトレーニング期間が終わるか終わらないかのうちに、一人で当直をするのはごくごく当たり前のことでした。
そして、そうやって一人前になっていくものだと誰もが信じていたように思います。

ただ、今こうして当時を振り返ってみて、一人前にはほど遠い時点で単独で当直するのが良かったかと言うと、もちろん良いわけがありません。

当時の価値観からすれば「甘い」という批判を受けそうですが、患者さんにも若い麻酔科医にも手厚い今のシステムの方が、医療の質を担保できるという意味でも、責任ある教育システムを提供できるという意味でも、優れているように感じます。

もっとも、こういうシステムのもとではオジさん麻酔科医にもしょっちゅうオンコールがまわってくることになるわけで、決して楽はできないというのが現実社会の厳しいところです。

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