先週、とある外勤先のがん専門病院で、初めて腹臥位での食道手術を経験した。
と言うか、正確には腹臥位になるちょっと前から麻酔管理を引き継いだ。
当然、ストレッチャーに患者さんを移してからベッドのセッティングをし、それから腹臥位にするものだと思っていたがそうではなくて、小児患者のようにその場でクルリと腹臥位にしていた。
腹臥位に患者を回転する方向も含めて全部やり方は決まっていて、片方のルートをヘパロックすることとかエピドラの持続投与をいったんやめて接続を外すこととか、枕を交換することとかナースに指示され、あっという間に腹臥位ができあがった。
言われてみると確かに、クロールのような姿勢に見える。
その後は人工気胸で右肺がつぶされたかと思うとあっという間に胸腔鏡操作が終わり、再び仰臥位へ。
この時もやはりナースにいろいろと指示され、あっという間にもとの姿勢に戻った。
胸部の傷は多数あるのだがどれも小さく、側胸部から背部にかけてなので、前からだとわからないぐらいだった。
片肺換気を必要としないので低酸素血症のリスクも小さく、体位変換の手間はあるものの、まさに低侵襲手術なのだということを実感した。
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