2017年11月25日土曜日

お茶の水麻酔フォーラム 2017

午前中のいつもの勉強会の後、お茶の水麻酔フォーラム 2017 がお茶の水センタービルで行われました。

産科の危機的出血の講演では、産科出血はしばしば凝固異常を伴うため、赤血球製剤だけでなく FFP も積極的に投与する必要が生じるということでした。
国際的には妊産婦死亡よりも後発妊産婦死亡の方が多いぐらいなのに、本邦ではそうなっていないことの理由の一つに死亡診断書の不備がある可能性があるということで、死亡診断書の正しい書き方の啓蒙が必要だというお話もありました。

血液製剤の使用指針の改訂に関する講演では、赤血球輸血を行うヘモグロビンのトリガー値が記載されるようになったこと、血小板輸血を行う血小板数の目安が疾患カテゴリーごとに定められたこと、FFP の投与に関して凝固データは参考値となったこと、アルブミン投与に関して基準値は参考値になったことなどが挙げられていました。
FFP を投与するにあたって「凝固データは必須」みたいな時代があったわけですが、今となっては「あれはいったい何だったんだろう」と思わずにはいられません。

2017年11月18日土曜日

勉強会と説明会

J 大学麻酔科・ペインクリニックでは毎週土曜日に勉強会をしているのですが、今週はそれに加えて BK メディカル社の新しいエコーの説明会がありました。

血管や神経がはっきり描出されるのはもちろんのこと、筋繊維の一本一本が映し出されているようでいるで、テクノロジーの進歩を強く感じさせらました。

2017年11月11日土曜日

順天堂周術期セミナー

昨年に続き、順天堂周術期セミナーが六本木アカデミーヒルズ49 タワーホールで行われ、今年は私も演者として参加しました。

参加者はほとんどが看護師さんだったのですが、こうした公の場で看護師さん対象に講演するのは初めてで、自分にとってはとてもいい経験となりました。

今回は講演に対する質問が専用の用紙を使って演者に提出される形で行われ、講演とは別に質問に回答する時間が設けられました。

質問は8つほどいただいたのですが、どれも鋭いところを突いたもので、中には呼吸生理の本質に深く関係するものもありました。

ふだんの講演ではなかなか質問をいただけないこともあるのですが、こうした質問の形だと自分の講演に対するフィードバックにもなるので、自分のためにもなるということがよくわかりました。

会場は東京を一望できる高いところにあり、とてもながめがよかったです。
写真はクリスマス用に装飾した東京タワーで、すっかり気分は年末に持って行かれてしまいました。

2017年11月4日土曜日

臨床麻酔学会 リフレッシャーコース

今日は日本臨床麻酔学会第37回大会の2日目で、専門医講習としてリフレッシャーコースを担当させていただいた。

早朝7時20分から学会で話すのは初めてのことで、とにかく遅刻だけはできないというプレッシャーが強く、都内での学会にもかかわらず前泊してしまった。

参加者はそんなにいないのではないかと思っていたのだが、新しい専門医制度が始まるということもあり、8割方は席が埋まっていたように思う。

まずは無事に終わってほっとしたが、来週は周術期セミナーなので、もう1週間踏ん張ろうと思う。



2017年10月24日火曜日

Anesthesiology 2017 第4日

午前中、肺分離における軟性気管支鏡の使い方に関するワークショップに出席した。
基本的な講義のあと、一人1台ずつ気道モデルと気管支鏡をあてがわれ、ダブルルーメンチューブやさまざまな気管支ブロッカーの使い方、特に適正な位置決めの方法を学んだ。

自分にとっては、論文ではよく見かける EZ-blocker や Cohen blocker に初めて触れる貴重な機会となった。
講義でも説明があったが、実技では EZ-blocker は二股の先端が両方とも同じ側の主気管支に入ってしまう限界があるということが、とてもよくわかった。

【以下は講義の内容(要旨)】
・気管支ブロッカーで効率よく肺を虚脱させるには、純酸素で両肺を換気しておき、機能的残気量レベルまで呼気を呼出させ、ブロッカーを膨らませる。
・ユニベントチューブは小児用から成人用までさまざまなサイズのものがあるが、内腔が小さくても外径が大きくなりがちなため、年少の児には使いずらい。
・Cohen BB は 9Fr しかなく、Arndt BB よりも硬い。楕円形のカフが特徴的。シャフトについている矢印を曲げたい方向に向け、手元のダイヤルを回すとそちらの方向に先端が曲がる。
・ユニブロッカーには 9Fr と 5Fr があり、もともと先端が曲がっているので、回転操作によって左右にコントロールできる。
・EZ-blocker は片方の先端が青、もう片方の先端が黄色。片側の主気管支に両方入ってしまうという限界がある。
・9Fr のブロッカーを用いるには、 7.5 mm のチューブが必要となる。
・DLT 35Fr の外径の大きさは、シングルルーメンの 8.5 mm に相当する。
・Wire reinforced endotracheal tube (いわゆるロングスパイラルチューブ)はサイズが 5.5 mm、6.5 mm、7.5 mm がある。
・気管支ブロッカーにアダプターをつけて、非換気側に CPAP をかける方法がある。

2017年10月23日月曜日

Anesthesiology 2017 第3日

午前中は輸血とブロックに伴う神経障害について、それぞれリフレッシャーコースレクチャーを聴きに行った。
広い会場にもかかわらず、神経障害の話では会場が満員近くになっており、スピーカーの話のうまさもさることながら、この話題に対する関心の高さがうかがわれた。

・赤血球輸血のガイドラインとして、ヘモグロビン濃度が 7~8 g/dl で輸血を開始し、目標を 7.5~8.5 g/dl にすえるというものがある。(Transfusion 2013; 53: 3052-9)
・輸血は 28 日以内の再入院率上昇の独立したリスク因子である。(Transfusion 2017; 57: 1347-58)
・輸血の実施にはばらつきがあり、エビデンスにのっとっていない。
・輸血実施に際しては、施設において承認されたガイドラインを導入すべきである。
・血小板投与に際して血小板数の閾値は定められていないが、5万/ul 以上での閾値では利点が少ない。
・PT-INR は出血量の予測の指標としては poor である。
・輸血のリスクは過小評価されており、TACO も TRALI もわずかしか報告されていない。

・Postoperative neurologic symptoms (PONS) のリスク因子には、麻酔だけでなく、手術由来のものや患者由来のものがある。
・末梢神経ブロック後は術後も患者をフォローして、合併症が生じたら早くそれを見つけ出し、Neurology のコンサルトを受けたり、電気生理、MRI 検査などを受けるようにする。
・6か月後の PONS の管理として、アクソンの成長が1日 1mm であることから 3 ヶ月ごとに検査を繰り返して、神経移植などの外科的介入も考慮する。12~18 ヶ月後が critical time である。
・超音波によって intraneural injection はわかるが、超音波が PNI を減らすというヒトのデータはない。
・Intraneural injection によって必ずしも機能は障害されない。
・神経に触れない (Don't touch the nerve with the needle) ことのほか、強い鎮静ではなくあくまでも軽い鎮静にすること、少量の局麻薬でのテストをすることが重要である。
・インフォームドコンセント、麻酔記録、エコーでのブロック前後の写真、術前の神経学的診察、病歴の記録が重要である。

午後は Medically challenging case の発表があった。
10分ごとに e-poster が変わるのはめまぐるしく、ゆっくりと記念写真を撮るヒマもなかった。

さらに午後は、麻薬や OSA などによる術後呼吸抑制関連のレクチャーがあった。
・OHS 患者では覚醒と回復は仰臥位を避け、半坐位で行う。

2017年10月22日日曜日

Anesthesiology 2017 第2日

医科歯科時代に大学院生にやってもらった研究の発表が午前中にあり、いつものことだが緊張した時間を過ごした。

自分がプレゼンテーションするわけではなくても、特に国外での発表はいつも緊張する。

会場からは想定された質問があり、やはりみんな考えることは同じなのだということがよくわかった。

明日は medically challenging case の発表があるのだが、これが自分にとっては J 大学での初めての発表でもあるので、がんばってうまくアシストしていこうと思う。

2017年10月21日土曜日

Anesthesiology 2017 第1日

ボストンの朝は気温 13 ℃とかなり涼しいのだが、東京とは違い雨は全く降っていなかった。

午前中は気道管理関係のリフレッシャーコースレクチャーを2つ受けたのだが、どちらも主張は似たような感じだった。

・禁忌がなければ、麻酔導入時の気道確保は仰臥位ではなく、上体を上げた体位 back up head elevated position で行う。
・スタイレットを抜く際に、手前に引き抜くのではなく、患者の足元に向けて抜くと気管に沿ってチューブが進みやすくなる。
・ネーザルハイフローを用いて前酸素化を行うことで、挿管困難が予測される患者での酸素化を維持できる。

・困難気道の予測自体が困難なので、つねにバックアッププランが必要となる。
・気道確保は、1回の試技での成功を目指す。
・1つの方法が失敗しても、他の方法が難しいとは限らない。
・困難気道に遭遇したら、事実をわかりやすく正確に麻酔チャートなどに記載する。
・外科的気道確保の技を習得する。

午後は awake fiberoptic intubation のハンズオンワークショップに参加した。
嘔吐反射と咳を抑制するのを目的として、3つの局所麻酔手技を学んだ。

・Periglottic cough ablation --- Superior laryngeal branch of cranial nerve X
 2% リドカインを両側 3ml ずつ
・Gag ablation --- Lingual branches from cranial nerve IX
 2% リドカインを両側 2ml ずつ
・Subglottic cough ablation --- Transtracheal injection or supraglottic spraying
 4% リドカイン使用

トータルにすると、それなりのリドカインの量になるので、注意が必要である。
Transtracheal は野蛮な印象がするので自分はもうしていないので、正直なところ「まだやっていたんだ」という感じがした。

鎮静については、自発呼吸を残すことと、協力を得ることが最も重要だと強調していた。

2017年10月20日金曜日

ボストンに着きました

夕方の JAL で成田を発ち、約 12 時間かけてボストンに到着しました。
ボストンは医科歯科時代の教員研修でハーバードに派遣された時、2012 年の Thoracic Anesthesia Symposium に続いて、おそらく 3 回目だと思います。

前回、ボストン到着時の苦い思い出をせっかく記録しておいたのに、今回もやっぱり同様に市内交通で迷ってしまいました。
前回と違うのはあきらめが良くなったことで、今回はあまり粘らずにタクシーでホテルへ直行してしまいました。

今回は若い先生たちの応援のほか、PBLD やワークショップにも参加する予定なので、それらについても写真を載せたり書いたりしていこうと思います。

2017年10月14日土曜日

東大の OSCE

外部評価者の一人として、東大の OSCE の評価に行ってきました。
これで外部評価者として他大学に訪問したのは3校めです。

今までの 2 校はいずれも医科大学または医学部だけ別のキャンパスにある大学だったのですが、東大の本郷キャンパスは他の学部もいっしょにあり、敷地が巨大で一人では会場にたどり着くことができませんでした。
病院の入り口付近をウロウロしていたら、OSCE の責任者らしき人にうまいことつかまえてもらったというわけです。

さすがに最も伝統のある由緒正しい旧帝国大学だけあり、最近できた大学や病院と違って、いろいろな建物の外見がムダに(?)豪華でした。
安田講堂の前を通った時は、「これがあの有名な・・・」と、妙に盛り上がってしまいました。

外部評価者としての守秘義務があるので、実際の OSCE の内容について書けないのが残念です。

2017年10月1日日曜日

臨床研修医・指導医のための研修会 再び

今年も「臨床研修医・指導医のための研修会」がクロス・ウェーブ府中で行なわれ、1泊2日で参加してきました。

研修が始まって半年たったこの時期に、本郷、浦安、練馬、静岡の研修医1年目が全員、府中に集まり、医療安全について学び、これからの研修をさらに充実したものにすることをねらいとしたものです。

私は教員の一人として参加し、主にオブザーバーとして小グループでのディスカッションを促進するような役回りを仰せつかりました。

この半年の間に指導した本郷の研修医はもちろんのこと、成田ワークショップで出会った他院の研修医と話す機会があり、ついこの前のことではあるのですが、なんかちょっと懐かしい感じがしました。

今回集まったのはほとんどが二十代半ばの若者であり、形はそれぞれであったとしても、少なく見積もってもこれから 40 年以上、医師として勤めることになるわけで、みんなの前途が明るいものになるように願わずにはいられませんでした。

うっかり写真を撮るのを忘れてしまいました。

2017年9月20日水曜日

北村先生、椎木先生送別会

今月で J 大学を離れ、それぞれもともとの所属大学・病院に戻られる、北村・椎木両先生の送別会が行われました。
神楽坂・久露葉亭にて。

2人がいなくなるのはとてもさびしいのですが、急患を次から次へと呼びこむ椎木先生の PHS が再び封印されることになるのは、なんかちょっとほっとするような・・・。
実際、この前日も、当直の椎木先生と一緒に夜遅く・・・というか朝早くまで働かせていただきました。

昭和な感じの店だったためか、写真がちょっと暗い感じになってしまいました。
が、会自体は研修医や留学生を交えて、大いに盛り上がりました。


2017年9月16日土曜日

輪状甲状膜穿刺キット・ハンズオン

医局会のあとで、スミスメディカル・ジャパン輪状甲状膜穿刺キットのハンズオンが行われた。
ブタの気管が40本用意されており、初期研修医を含めて医局員が一人一人キットを試すことができた。

自分はセルジンガー法で挿入するミニトラックIIを使ってみた。
以前にスタンダードキットは臨床で
使ったと思うのだが、セルジンガー法は初めてだった。

針が太いからかもしれないが、16G 針で輪状甲状間膜を貫くのにけっこうな抵抗を感じた。
実際の臨床で刺す時は、思い切りの良さが必要となるだろう。

午後は2回目の医局説明会があったのだが、急患があったので自分は初期研修医1人と話しただけで、大学へ戻ることになってしまった。

2017年9月2日土曜日

日本麻酔科学会支部集会

日本麻酔科学会関東甲信越・東京支部第57回合同学術集会が、新宿・京王プラザホテルで行われました。
今回は久しぶりに胸部手術の麻酔の座長を担当させていただき、6演題の発表と進行のお手伝いをしました。

今回のキーワードとしては、併存疾患の麻酔、awake VATS、ECMO による呼吸補助ということになるでしょうか。
Awake VATS も ECMO も有用であることは間違いなさそうですが、今後はおそらく、どこからどこまで必要かという線引きが検討されることになるのではないかと感じました。

最初の演題が J 大学からだったので、発表者の Y 先生と記念撮影しました。
J 大学内部の人たちに限らず、若い人たちが今後も長く学術的活動を続けられるよう、さまざまな形でアシストしていこうと思います。

2017年8月28日月曜日

放射線部の麻酔

1号館の放射線部で、前立腺がんの小線源療法を受ける患者の麻酔を経験した。
手術室から麻酔回路や薬物を持って行き、全身麻酔を行なうというもので、麻酔時間は2時間程度だった。

2週間ぐらい前には B 棟放射線部での麻酔を経験し、その前には小児心外や肝移植、未熟児の急患、TAVI の麻酔も経験したので、これでおそらく J 大学 J 医院の全ての種類の麻酔をおおむね制覇(?)したのではないかと思う。


2017年7月29日土曜日

初めての防災訓練

1号館と B 棟のオペ室で、それぞれ火災が発生したという設定で、防災訓練が行われました。
私は B 棟の訓練に参加しましたが、職場での防災訓練は医科歯科時代を通しても初めてのことです。
興味津々で参加しました。

B 棟では麻酔科から3名参加したのですが、私が一番年長だったので、必然的にフロアマネージャーの役回りとなりました。
火災が発生したら手術室のリーダーと合流し、リーダーのところに次から次へと看護師が報告に来るので、それらを受けながら防災扉の閉鎖、シャットオフバルブの閉鎖、排煙装置の作動などの指示をするというものです。

けっこう複雑なシナリオだったように思うのですが、看護師が組織だってテキパキと動いているのに感心しました。
いまさらながら、手術室の運営は看護師のチーム力によって支えられていると感じたしだいです。

2017年7月14日金曜日

成田ワークショップ再び

昨年は新人だったからという理由で参加することになったと思っていたのですが、今年は新人ではないにもかかわらず再び成田ワークショップに参加することになりました。

このワークショップは医学教育および卒後教育の改善のために約200人の教員や研修医などが話し合うというもので、毎年行われており、医学教育に関しては43回目、卒後教育に関しては17回目という伝統あるものです。

私たちのグループでは昨年6月に受審した国際認証の評価をふまえ、臨床実習のあり方について話し合いました。

懇親会では医科歯科でお世話になった N 特任教授と久しぶりにお話しできることができ、とても有意義な時間を過ごすことができました。

医科歯科にいる時は気づかなかったのですが、母校からいったん外に出ると文化の違いに戸惑うことが少なくなく、さまざまな相談に乗っていただける母校の先輩の存在が本当にありがたく感じます。

2017年7月9日日曜日

東京麻酔専門医会 RCS 2017 第2日

2日目は、東京慈恵会医科大学・木山秀哉先生の講演「戦略的気道管理」の座長を務めました。

木山先生のご講演はスライドがとても美しく、流れるようなトークがすごいといつも思っていたのですが、今回も期待を裏切ることなく、やはりすごかったです。

特にスマホを使って参加者と双方向性の講演をしたり、スライドの特定の場所にスポットライトを当てる技法は、自分にとってすごく参考になりました。

J 大学の学生への講義より前にこの技を知っていたら・・・と思うと、とても残念なのですが、今後の自分の講演に活かしていきたいと思います。

2017年7月8日土曜日

東京麻酔専門医会 RCS 2017 初日

東京麻酔専門医会のリフレッシャー・コース・セミナーが、今年も品川シーズンテラスカンファレンスで行なわれました。

今回は開始が1時間遅くなり、今日は午前 10 時から総会をはさんで 5 つの演題がありました。

おかげさまで今回も 120 人の申し込みがあり、若干の欠席者はありましたが、ほぼ満席の状態でした。

以下は、今回の講演のメモ書きです。

「小児気道異物の麻酔」 国立成育医療研究センター 鈴木康之先生
・小児の気道異物の診断は難しい。念入りに病歴を聴取することで、初めてわかることがある。
・自発呼吸と調節呼吸、吸入麻酔と TIVA は、どちらでないといけないということはない。
・CT は診断には有用だが、体位変換などで異物が移動し状態が悪化するリスクを伴う。

「周術期のアナフィラキシー」 群馬大学医学部附属病院 高澤知規先生
・IgE が関与していてもいなくても、今はアナフィラキシーと呼ぶ。「アナフィラキシー様反応」という言葉は使わない。
・アドレナリンは、ファーストラインの治療法としては唯一の薬物治療で、投与をためらってはならない。
・アナフィラキシーの対応ガイドラインが、日本麻酔科学会で作成されているところ。

2017年7月7日金曜日

初めての講義@J大学

J 大学に異動してから、初めて学生の講義を担当しました。

6年生が対象で、過去の国家試験の問題を素材にしつつ、全身管理と周術期管理を解説するというものです。

パソコンの接続などが慣れない環境にあるだけでなく、マイクの調子が悪く(あとから知ったところでは、マイク自体は正常で音量が小さく設定されていた)て肉声で話さざるを得ず、けっこう疲れました。

マークシート式の出席票を配り、それを講義のあとで回収したのですが、その日のうちに学生の出欠と学生からの講義の評価が送られてきたのには驚きました。

学生の評価だけでなく、教員の評価も厳格に行なわれているようです。

2017年6月17日土曜日

入局説明会@山の上ホテル

入局説明会が今年も山の上ホテルで行われ、第1回の今回は初期研修医を中心に大勢(8人ぐらい?)参加してくれました、

本院、各分院麻酔科から仕事や毎日の生活がどのような感じになるかといった説明のほか、ペインクリニック、産科麻酔といったサブスペシャルティの部門についてもどのような研修が行えるかといった紹介がありました。

今年と同様、来年春も多くの専攻生を迎えたいものです。
第2回、第3回の説明会も行われますので、興味をお持ちの方はぜひおいで下さい。



2017年6月10日土曜日

日本麻酔科学会第64回学術集会

8日(木)から 10 日(土)まで日本麻酔科学会第64回学術集会が神戸にて行われました。

今回は座長やコーディネーターの仕事がたくさんあり、今までで一番忙しい学会でした。
特に大変だったのが PBLD で、準備に半年以上を費やすことになってしまいました。
時間の展開がなかなか読みづらいだけに、予定された時刻に終わった時は本当にほっとしました。

シンポジウムの時間と重なってしまい、肝心の一般演題の方は発表者に完全に任せることになってしまいました。
あとから聞いた話ではこちらもなんとか無事に終わったらしく、まあ良かったです。

2017年5月20日土曜日

同窓会主催の祝賀会

センチュリータワー 19 階で J 大学医学部同窓会主催の教授就任祝賀会があり、同様に昇進・就任した先生方と一緒にお祝いしていただきました。

就任が昨年4月だったので、本当は昨年の祝賀会に招いていただいたのですが、就任が決まったのが3月末だったこと、すでに勤務予定が組まれていたことなどから、1年遅れの祝賀会となりました。

昨年の今頃は本当に右も左もわからなかったのですが、今は知り合いも少しずつ増えつつあり、新入生を迎える立場にもなったりして、本当に J 大学の一員になった実感がしています。

2017年5月14日日曜日

翻訳アプリ

現在、イギリスから医学生が短期留学生として麻酔科に来ているのですが、先週、手術室で少し話をする機会がありました。

彼女は WHO 安全チェックリストに興味があったらしく、いくつのステップがあってどの時点で誰が確認するかなど、いろいろ質問してきました。
そしてそのリストを見たいというので、パソコン上のリストを見せてあげました。

「日本語版しかなくてゴメンね」と言うと、彼女は「大丈夫、グーグルが訳してくれるから」と言いつつ、スマホのカメラを立ち上げパソコンの画面上にかざし始めました。
日本語の文章を写真に撮るのかな・・・と思って眺めていたら、なんと彼女のカメラ上で、日本語の文章があった場所に英語の文章が写っていたのです。

スマホが文字を認識して自動的に日本語から英語に翻訳していたというわけなのですが、これには本当に驚きました。
もっとも、ネットで調べてみるとこういうアプリは手に入るようなので、知っていさえすればさほど驚くほどのこともなかったのですが・・・。

西洋の最新の文物に触れた気が、ほんの一瞬だけしました(笑)。

2017年4月23日日曜日

初めての学位審査

先週、初めて J 大学で学位審査の副査を務めました。
こちらは事務方がいろいろとセットアップをしてくれるようで、主査や副査のスケジュール調整や書類の事前の配布はもちろんのこと、当日は会場近辺でウロウロしていたら私を会場まで連れて行ってくれました。

私が出身大学で学位審査を受けた時は、主査や副査のスケジュール調整や場所の確保まで全部自分でしなければならず、大変な苦労をしました。
00年代の初めで、なおかつ論文博士だったからなのでしょうか。

今はもう改善されているのかなあと、懐かしく思い出されました。

2017年4月16日日曜日

フレッシュパーソンキャンプ 第2日

今日は学生に課題が与えられ、その課題における問題点の抽出と対策の立案、さらにはそれらを模造紙に書くという膨大な作業を午前中に行い、プレゼンテーションを午後のセッションで行いました。

学生は昨日のうちにお互いに顔なじみになっていたので、話し合いにはスムーズに入れたように思います。
若いだけに、打ち解けるのはとても早いです。

閉会式では昨日のロゲイニングの結果が発表され、表彰式が行われました(写真)。
われわれ 9 班は、惜しくも第 2 位でした。
人間輪投げで 5 人連続で首に入れた時は優勝を確信したのですが、ほんの僅かの差で残念でした。

われわれもそうですが、学生たちはさっそく明日からまた授業です。
来年、本郷で会えるのを心待ちにしたいと思います。

2017年4月15日土曜日

フレッシュパーソンキャンプ 第1日

J 大学新1年生対象のフレッシュパーソンキャンプが千葉県・リソル生命の森で行われ、班付きの教員の一人として参加しました。
新入生相互の交流と理解を図るのが主目的で、今回が35回目だそうです。

今日は午後から野外イベントとしてロゲイニングが行われ、18〜19才の若者について走り回りました。
おかげでその後、疲れて夕食まで爆睡してしまいました。
もっとも、疲れ知らずの若者たちは、その後もバスケやサッカーなどに興じていたようですが。

J大学の校風かもしれませんが、新入生は思い遣りがあり、優しく、おしゃれで、明るい子が多いようです。
30年以上も前のことになりますが、われわれの時は学卒者を中心として、もっともっと尖がっていて、体制を疑う気分が強かったように思います。

さまざまなイベントを通して新入生はきずなを強めたようで、明日の小グループでのディスカッションが楽しみです。

2017年4月1日土曜日

新入職員オリエンテーション

午前8時半にオペ室に集合し、新入職員オリエンテーションが行われました。

昨日まで緑のオペ着を着て毎日研修をしていた研修医が、今日はスーツを着て緊張の面持ちで参加していたわけで、いかにも「年度初め」という感じがしました。

国公立大学や病院なら土曜日は休みなのですが、そこはさすがは J 大学なわけでして、夕方までびっしりとスケジュールがつまっているようでした。

彼らの真摯な麻酔への思いを受けとめ、週明け月曜日からはビシビシ鍛えようと思います(笑)。

2017年3月31日金曜日

医局長交替です

年度末となり、菅澤先生(右)が医局長としての任期を終え、順天堂東京江東高齢者医療センターに異動することになりました。
この1年間、自分が J 大学へ異動してからというものの、ずっとお世話になりっぱなしでした。
 
B棟手術室・滝澤師長(左)も異動です。
1号館・術前診察室の設立をはじめとして、いろいろとたいへんお世話になりました。

明日からいよいよ新年度が始まります。
別れはいつもさびしいものですが、また新たな出会いを楽しみにしたいと思っています。

2017年3月18日土曜日

御茶ノ水麻酔フォーラム

医科歯科などの施設から講師やインストラクターを招いて、大学のオペ室で超音波ガイド下末梢神経ブロックに関するミニレクチャーとハンズオンセミナーが催された。

毎年、この麻酔フォーラムが行われていたのは知っていたが、J大学側の人間として参加したのがこれが初めて。

今回は麻酔科医のお子さまたちがモデルとして参加してくれたので、小児の末梢神経ブロックも勉強することができた。

お子さまたちにも感謝です。

2017年3月16日木曜日

10秒で2時間もつ

先日、とある病院で形成外科手術の麻酔を担当したのだが、褥創予防にということで、術野で術者が患者さんの腰を持ち上げていた。

10秒間持ち上げることで予防効果が2時間もつらしいのだが、その患者さんがけっこう大柄だったため、10秒間とはいえ術者はけっこうたいへんそうだった。

今のところ褥創は発生しておらず、術者の努力は報われたように見受けられる。

2017年3月12日日曜日

大学院博士課程発表会

先週の火曜日、大学院博士課程3年次ポスターセッションというのがあり、そこで評価委員を務めました。

これは大学院生がそれぞれの成果を発表するもので、それを他部門の教員が評価し、フィードバックするというものです。

発表が全て英語だというのがまず驚きで、これをうまくこなせれば、すでに国際学会での発表の準備ができたも同然だというわけです。

私が担当したのは心臓血管外科の2人でしたが、私がかつて研究のテーマにしていた内容と近かったので、議論はまあまあ盛り上がったのではないかと思っています。

学長があいさつで話していましたが、こういったイベントが部門の垣根を越えて研究を進めていく上でのきっかけとなってくれるといいと思います。

2017年3月4日土曜日

初めての披露宴@ J 大学

医局員の結婚披露宴がありました。
 
マンダリンオリエンタル東京のボールルームで、全国規模の学会の懇親会ができるような広い広い披露宴会場でした。
 
新郎新婦がドラマの主人公として作られた動画が会場に流され、ご家族もお友達も相当準備に力を注いでいたようです。
 
うっかり、豪華な食事を写真に収め損ないましたが、とてもおいしかったです。
 

2017年2月15日水曜日

B 棟のバレンタイン

今日は B 棟勤務でした。

B 棟ではコーヒーではなく、チョコをいただいたようです。

午前10時ごろ甘いものを食べると、エネルギーが満ちてくる感じがします。

2017年2月13日月曜日

初めてのバレンタイン@ J 大学

いつもは秘書さんが入れてくれるコーヒーを飲んでいるのですが、今日は写真にある通り、手術室の看護師さんたちからのコーヒーが届いており、それをいただきました。
今朝の御茶ノ水も寒かったのですが、コーヒーのおかげで冷えた身体があったまりました。

2017年1月23日月曜日

立ちション解禁

1号館のオペ室のトイレから、「立ちション禁止」の表示がはずされていた。

ちょっと笑える表示だっただけになんか残念な気がするが、排泄行為に制限が加えられないのは素直にうれしい。

2017年1月18日水曜日

立ちション禁止

1号館オペ室に男子用トイレと女子用トイレがひとつずつあったのだが、今日気づいたら、両方とも共用トイレになっていた。

それだけなら全く驚かないのだが、扉に「立ちション禁止」などと書いてあったのには、正直なところものすごく衝撃を受けた。

立ちションするとしずくが飛び散ってトイレが汚れるから、立ちションを禁止する家庭があるとは聞いていたのだが、まさか職場で強制されるとは・・・。

なんとなくいちいち便座に腰掛けるのはおもしろくないので、今後このトイレは使わず、立ちションするためにC棟まで遠征することにする。

(わざわざブログで宣言するほどのことではありませんが・・・)

2017年1月3日火曜日

初めての箱根駅伝

箱根駅伝の応援に行ってきました。

日本橋駅で降りて京橋に向かって歩いたところ、高島屋の前がすいており、陽当たりが良かったのでそこで選手たちを待つことにしました。

暖かい場所が見つかって良かったと思っていたのですが、南から北に向かって走ってくる選手を日なたで待ってしまったのは失敗でした。

写真を撮ろうとしたら完全に逆光で、まぶしくてどこに選手がいるのかよくわかりません。

なんとか J 大学の選手が4番目に走り抜けていくところをビデオにおさめたのですが、あとから見直したところ、とうていブログに載せることができないような代物でした。

ブロガーとして失格だとしか言いようがありません。
本当にがっかりです。
 
来年はなんとか J 大学の選手をうまく撮れるよう、綿密に作戦を練って臨みたいです。

別の駅伝で写真撮影の練習をしてみようかとも思っています。