2017年10月24日火曜日

Anesthesiology 2017 第4日

午前中、肺分離における軟性気管支鏡の使い方に関するワークショップに出席した。
基本的な講義のあと、一人1台ずつ気道モデルと気管支鏡をあてがわれ、ダブルルーメンチューブやさまざまな気管支ブロッカーの使い方、特に適正な位置決めの方法を学んだ。

自分にとっては、論文ではよく見かける EZ-blocker や Cohen blocker に初めて触れる貴重な機会となった。
講義でも説明があったが、実技では EZ-blocker は二股の先端が両方とも同じ側の主気管支に入ってしまう限界があるということが、とてもよくわかった。

【以下は講義の内容(要旨)】
・気管支ブロッカーで効率よく肺を虚脱させるには、純酸素で両肺を換気しておき、機能的残気量レベルまで呼気を呼出させ、ブロッカーを膨らませる。
・ユニベントチューブは小児用から成人用までさまざまなサイズのものがあるが、内腔が小さくても外径が大きくなりがちなため、年少の児には使いずらい。
・Cohen BB は 9Fr しかなく、Arndt BB よりも硬い。楕円形のカフが特徴的。シャフトについている矢印を曲げたい方向に向け、手元のダイヤルを回すとそちらの方向に先端が曲がる。
・ユニブロッカーには 9Fr と 5Fr があり、もともと先端が曲がっているので、回転操作によって左右にコントロールできる。
・EZ-blocker は片方の先端が青、もう片方の先端が黄色。片側の主気管支に両方入ってしまうという限界がある。
・9Fr のブロッカーを用いるには、 7.5 mm のチューブが必要となる。
・DLT 35Fr の外径の大きさは、シングルルーメンの 8.5 mm に相当する。
・Wire reinforced endotracheal tube (いわゆるロングスパイラルチューブ)はサイズが 5.5 mm、6.5 mm、7.5 mm がある。
・気管支ブロッカーにアダプターをつけて、非換気側に CPAP をかける方法がある。

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